中野の鼻
ナビゲーションバーへジャンプ
幽霊の寿命
幽霊が実在するかどうかはともかくとして、幽霊はいつからいつまで幽霊でいられるのだろうか、という疑問が中野にはある。
まあ、一般的には「この世に未練を持って死んだ日から、成仏するまで」ということになるのだろうが、中にはきっと「未練はないけど、飽きるまで」幽霊でいるというお茶目さんもいるだろう。もしかしたら「なんかいつの間にか幽霊になってて、いつの間にか終わった」という幽霊もいるだろう。というかいつの間にか幽霊になってたらそりゃこの世に未練もあろうなあ。
これだけ毎日人が死ぬんだから、おそらく一日に成仏する数よりも、誕生する幽霊の方が多いだろう。そうなるとこの世は幽霊飽和状態になっているはずだ。テレビとかで見る霊能力者が「あっちにも霊が、ああこっちにも」とか言ってるのも納得できる。
さらに、落ち武者やヨロイ武者といった年季の入ったベテラン幽霊の話も良く聞く。平成に死んだ落ち武者とかあまり聞かないから、落ち武者はみんな昔の人と考えていいだろう。タダでさえ飽和してるところにベテランまで居座って、しかもそんな昔の人が抱えてる恨みとか未練なんてこの時代ではもう解消されないだろうから、ますます幽霊の数は増える一方だ。
しかし考えてみると、あまりそのほかの時代の幽霊って聞かない気がする。落ち武者もヨロイ武者も戦国時代の人だし、あと聞いても旧日本軍。どちらも戦争の時代だけど、あまりヤマトタケルに殺されたクマソの霊とか聞いたことがない。九州では聞くのかな。
権力争いの果てに殺された公家の霊とか、物部氏や曽我氏の霊というのも聞かない。マンモスに踏まれた原始人の霊なんているのだろうか。
物部や曽我だったら、敵が滅べば成仏できそうだけど、マンモスに踏まれた人のこの世の未練といえば間違いなく食欲なんだから、幽霊になっていよいよ満たされる可能性がないはずなのに。マンモスを殺すことが目的じゃないのだから、マンモス絶滅でも成仏しないだろう。
もしかしたら、落ち武者の幽霊も生前はサラリーマンだったりするのかもしれない。この世への恨みなどの種類に応じて、適切な幽霊らしいスタイルになるのだ。カタにはまった日本的幽霊とでも言うべきか。
そうだとしたら、落ち武者だって話せば分かってくれるんじゃないか。意外と「住宅ローンがまだ20年以上残ってるのに家族を残して死んでしまった」とか「告白して恋人が出来たと思ったら死んでしまった」といった未練を抱えているのかもしれない。現代人だって落ち武者と分かり合えるかもしれない!
幽霊といっても、元は生きてた人間なんだから。死んでるってだけの些細な理由で、人間を差別するのは良くないことだ!