全ての玉吉マニアが待ち望んでいた、
御緩漫玉日記3巻がとうとう発売された。もちろんビーム本誌で読んでいたという人も多いだろうが、とりあえず待望の作品ではある。
相変わらず面白い。ただ、面白いだけでは済まされないものに仕上がっている。そう、防衛漫玉のころから見え隠れしていた、メンタルな闇によってこの本は黒く鮮やかに彩られている。
いままでも私小説漫画として漫玉シリーズは、作者本人の魂を切り売りするような内容であった。そこからさらにこの本では、幼少期の思い出など、深層に迫る玉吉の自我が描かれている。
玉吉自身の性の目覚めと思われる話や、学生時代のどろりとした鬱屈など、こうして玉吉は作られたと言える内容である。
しかし、玉吉の病気がどんどん進んでいるのが、紙面からありありとわかるのが、恐ろしくも感じるのだ。
絵の黒さや荒れ方、内容の破綻ッぷり、そして終末。とても正常ではない。幼いころの記憶だけが楽しかったことのように描かれているのが、さらに対照的に感じられる。
心の病気のことは、自分も他人事ではないにもかかわらずあまり詳しくないのだが、もう鬱だけではないところまで玉吉は来てしまっている。それでも恐ろしくも面白くかけているのは、もはや天才なのか。
子供のころに「しあわせのかたち」を読み、そのまま漫玉にシフトして読み進めてきた人間にとっては、絶対に読んでおかないといけない1冊になっている。
あと、御緩1巻2巻に比べても、さらにエロさが増しているのも見逃せない。精神に襲い掛かるエロさをここまで描けるのは玉吉以外にいないだろう。つげを超えたと言って良い。
トク子さん、ああトク子さん。エロいよ。エロ過ぎるよ。
とにかく読もう。そして玉吉の生還を祈るのだ。今はそれだけだ。