痛車というものが世の中に現れてからどれほどの年月が経ったであろう。いや、たいした期間ではないと思うが、それでもずいぶんと痛車という言葉も馴染んだものだ。
しかし、痛車の交通事故の話というのは中野は聞いたことがない。聞いたことがないだけかとも思ったが、最近のとにかくオタクを馬鹿にしていればいいと思っているテレビや雑誌の風潮からすれば、痛車の事故があれば各社いっせいに飛びつきそうなものだ。
痛車衝突、ボディの泉こなた顔面陥没!みたいな報道を聞かないということは、おそらくまだ大きな事故は一件も発生していないのだろう。
交通事故の発生件数から考えれば、この痛車事故の少なさはたいしたものなのではないか。つまり「痛車は安全」という仮説は成り立つのかもしれない。
痛車が安全である理由として考えられることはいくつかある。
・痛車を運転している人が、愛するキャラに傷をつけたくない。
・痛車は注目されがちなので、丁寧な運転になる。
・痛車と事故を起こしたら普通の事故より情けないのでほかのドライバーが避ける。
免許のない中野に思いつくのはこんなところか。しかしこう見てみると確かに痛車は安全な気がしてきた。
ならば、悪質な運転で事故を頻発させているドライバーは強制的に痛車に乗せてしまうという決まりはどうだろう。免許に「痛車限定」とか書いておくのだ。
「検問でーす。…あれ、あんた痛車限定なのに痛車じゃないじゃないですか」
こういう感じで。こうすれば、上の理由に加えて、痛車で事故ったら余計に目立って事故れないとか、そういう理由でさらに事故が減るかもしれない。さらに言えば痛車が嫌で運転から遠のく可能性さえある。
痛車は交通の救世主になるのかもしれない。でも、このあいだ秋葉原でえらく乱暴な運転の痛車を見たな。たぶん駄目かもしれない。というか駄目だろうな。